コンフィネス 2014年 Confines 2014
標高1,000m超、樹齢80〜90年のガルナチャ(グルナッシュ)の古木2つの区画から。お香や白檀を思わせる神秘的な香りが特徴の、いま飲み頃を迎えたシエラ・デ・グレドスの渾身の一本です。
生産地 Vino de la Tierra de Castilla y León(スペイン)
産地詳細 シエラ・デ・グレドス セブレロス&サン・バルトロメ・デ・ピナレス
品種 ガルナチャ(グルナッシュ)100%
樹齢 約80〜90年(1922年・1935年植樹)
標高 1,005m(セブレロス)・1,059m(サン・バルトロメ・デ・ピナレス)
土壌 片岩(スレート)+花崗岩
収量 約1,800kg/ha(極低収量)
醸造 自然酵母による自発的発酵、長期マセラシオン、軽やかな抽出
熟成 フランス産オーク大樽(500〜600L・使用樽)にて約11ヶ月
ヴィンテージ 2014年
2014年ヴィンテージについて
2014年のシエラ・デ・グレドスは、春から夏にかけての穏やかな気候と、標高ゆえの涼しい夜がぶどうのゆっくりとした成熟を助けた年でした。過熟にならず、フレッシュな酸味と果実のエレガンスが際立つバランスのよいヴィンテージです。
そして今、あれから10年以上。瓶内でゆっくりと熟成を重ねたこの2014年は、まさに飲み頃のピークを迎えています。若いヴィンテージにはない、複雑に重なり合ったアロマと、なめらかに溶け込んだタンニン。開けた瞬間から、時間をかけて育まれた豊かさがグラスいっぱいに広がります。
グラスに注ぐと、深みのあるガーネット色。エッジにかけてほんのりレンガ色が混じり、10年という熟成の歳月がそこに静かに刻まれています。
香りを近づけると、最初に感じるのはスパイシーでスモーキーな印象。ブラックベリー、ブラックチェリー、プラムの熟した黒い果実が豊かに広がり、そこになめし皮、しめった土、しめった枯葉といった複雑な熟成香が重なります。しばらく時間をおくと、お花系の香りやアメリカンチェリーのような愛らしいニュアンスも顔をのぞかせ、グラスのなかでどんどん表情が変わっていきます。
そして最も印象的なのが、日本の神社やお寺を訪れたときのような、お香・フランキンセンス・没薬(ミルラ)・木の幹・煙を思わせる神秘的な香りのレイヤー。片岩と花崗岩の山のテロワールが10年の時間をかけて紡ぎ出した、唯一無二の香りの世界です。
口に含むと、アルコール感はしっかりと感じられながらも、果実の充実感がグラス全体を満たします。タンニンはしっかりしていて骨格があり、アフターには熟したプラムの果実味とお香の様な余韻が長く長く続きます。ブルゴーニュ型グラスに注ぐとスパイシーさが落ち着き、塩味(ミネラル)が増して一段とやわらかく滑らかに味わえます。口のなかに広がる充実感と、驚くほど長い余韻—これが10年熟成のグレドスのガルナチャの実力です。
おすすめのマリアージュ
熟成ならではのなめらかさと旨みは、味わいの深い肉料理と見事に共鳴します。
*スパイス風味のラムの煮込み — このワインのスモーキーさとラム独特の味わいが見事に溶け合う、最高のマリアージュ
*鴨のロースト — 鴨の凝縮した味わいがこのワインのポテンシャルを上げれくれる
*豚肩肉の赤ワイン煮込み — 長時間煮込んだ深い旨みと熟成ガルナチャのまろやかさが一体に
*きのこのリゾット — 土っぽいきのこの風味とスモーキーなワインがほど良く合います
*熟成チーズ(マンチェゴ、コンテなど) — ワインの複雑さをさらに引き出してくれます
グルナッシュという品種は、フランスのコート・デュ・ローヌやシャトーヌフ・デュ・パプで「ローヌの王」とも称される存在。しかし実はスペイン原産の品種で、スペイン名は「ガルナチャ」。シエラ・デ・グレドスのガルナチャは、標高の高さゆえに驚くほど涼やかでエレガント—重くなく、それでいて豊か。まったくイメージを覆してくれるワインです。
このワインを実際にテイスティングして、最も印象に残ったのは「神社やお寺にいるような」という感覚でした。お香、フランキンセンス、没薬、木の幹、煙—スペインの山の中から生まれたワインなのに、どこか日本人の感性にふっと触れてくるような不思議な香りの世界。ガルナチャがこれほどまでに複雑な表情をもてることに、改めて驚かされました。
このコンフィネス2014年は、今回限りの希少なヴィンテージです。10年以上の熟成を経て今まさに飲み頃のピークです。
ぜひブルゴーニュ型の大きめのグラスに注いで、時間をかけてじっくりとお楽しみください。サービス温度は17℃前後がおすすめです。
試飲日時 2026年4月10日
ワイナリーについて
スペイン・カスティーリャ・イ・レオン州ルエダの名家、パリエンテ家の3代目きょうだい、マルティナとイグナシオ・プリエト・パリエンテが2013年に立ち上げた自分たちだけのプロジェクト—それがボデガス・プリエト・パリエンテです。
母ビクトリア・パリエンテが築いたホセ・パリエンテは、スペイン屈指の白ワイン(ルエダ)の造り手として知られる名門。その3代目として家業を継ぎながらも、「自分たちの言葉で語れるワインを造りたい」という強い想いから、きょうだいはカスティーリャ・イ・レオン各地の古い畑を2年かけて探し歩きました。なかには伐採寸前だった樹齢100年近いぶどう畑を救い出したものもあります。
「土壌と気候の個性を、繊細な醸造で表現すること」それがプリエト・パリエンテのスタイル。農薬・除草剤を使わないサスティナブル農法のもと、各畑を独立して醸造し、それぞれの土地が語る声をそのままワインに映し出しています。
いま世界が注目する、グレドス山脈のガルナチャ
マドリードの西、車で約1時間半。シエラ・デ・グレドス山脈の急峻な斜面に、スペインで今最も熱い視線が注がれています。標高600〜1,200メートルの山肌に点在するガルナチャ(グルナッシュ)の古木畑—かつてはその存在さえ忘れられかけていた、半ば廃棄寸前のぶどう畑が、いま世界のワイン愛好家たちを魅了してやみません。
歴史を振り返ると、グレドス山脈はかつて1960〜70年代にかけて協同組合を中心としたワイン産地として栄えましたが、その後は長らく低迷。標高の高さゆえに機械が入れず、ラバでしか耕せないような急斜面の畑は次々と放棄され、樹齢80〜100年を超えるガルナチャの古木たちはラベンダーやフェンネルに埋もれたまま静かに眠り続けていました。
転機が訪れたのは1999年のこと。スペインを代表するワインメーカー、テルモ・ロドリゲスがこの地に足を踏み入れ、古木畑の驚くべきポテンシャルに気づいたことで、グレドスの再発見が始まりました。その後、ダニ・ランディとフェルナンド・ガルシアによるコマンド・G(2008年設立)など、意欲的な若手造り手たちが次々とこの山に集い、廃棄寸前の畑を救い出しながら新しい時代のグレドス・ガルナチャを造り始めました。
彼らが目指したのは、当時主流だった濃厚・重厚・高アルコールのスタイルとはまったく逆のもの。グレドスの花崗岩と片岩が育てるガルナチャは、高標高の昼夜の寒暖差がもたらすフレッシュな酸と、繊細なタンニン、そして山のテロワールを映す透き通るようなミネラル感が特徴です。その姿はブルゴーニュのピノ・ノワールやローヌ北部のシラーにも例えられ、「スペインのピノ・ノワール」とも称されるほど。重くない、でも豊かで複雑—これまでのガルナチャのイメージを根底から覆す存在として、世界のソムリエやワイン批評家たちの注目を集めています。
独自のDO(原産地呼称)をもたないため、ラベル上はVino de la Tierra de Castilla y Leónや各地のDOに分かれていますが、「グレドス・ガルナチャ」という括りでいまやスペイン最注目の産地のひとつ。プリエト・パリエンテのコンフィネスも、その最前線にある一本です。
コンフィネスについて
「コンフィネス(Confines)」とはスペイン語で「果て」「境界」を意味します。マドリードの西、シエラ・デ・グレドス山脈の標高1,000メートルを超える山の際で生まれるこのワインの名にふさわしい、どこか詩的な響きをもつ言葉です。
ラベルに書かれた通り、このワインは「ふたつの古木」から生まれます。ひとつはセブレロス村(標高1,005m・片岩質土壌)、もうひとつはサン・バルトロメ・デ・ピナレス村(標高1,059m・花崗岩質土壌)。どちらも樹齢約80〜90年という古木のガルナチャ(グルナッシュ)100%。収穫量はわずか1,800kg/ha前後という極めて低収量です。
片岩(スレート)はミネラル感と肉厚なボリュームをもたらし、花崗岩は縦に伸びるような凛とした骨格と繊細さを与えます。そして標高からくる自然な酸が全体をきれいに引き締め、複雑さとエレガンスを両立させています。フランス産オーク大樽(500〜600L)で約11ヶ月熟成。新樽を使わずワインの純粋な個性を損なわないスタイルが貫かれています。
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